2023年12月26日火曜日

直管型LED電球40Wの分解

 中国製だと思いますが800円ほどで購入できる直管40WタイプのLEDランプを分解してみました。

(1)銘板

入力電圧範囲がAC85V~265V と広い

(2)全体図(分解)

LEDが一列に並んだ細長い基板がアルミ製筒状ケースに搭載され、内部には樹脂ケースに入った回路基板がある。両端給電方式。

LEDは5並列24直列、LEDモジュールの全体の給電電圧は74V。

一個当たり3.1Vで45mA流している。


(3)回路基板


(4)回路図


  降圧型のスイッチングレギュレータ。コントロールICで2105BPVとあるのはデータシートが発見できませんでした。カスタムICでしょうか。回路接続から推定して予想図で記載しました。このICへの給電は工夫されてます。電圧の基準点が電流検出抵抗の一端にしてあり電源はそこを基準にLED+からとっています。多分IC内に電圧安定化回路があるのでしょう。電源投入時は電源側から初期充電できる構成です。

(5)電源端子波形


最後に入力端子での電圧電流波形を載せます。電圧が正負で高くなった時にパワーが供給されています。電流電圧の位相がほぼ合っています。

以上






2023年12月20日水曜日

100円ショップで買った200円のミニLED電球について

 3年ほど前にダイソーで買った口金サイズE17のミニLED電球をトイレで使っていましたが、最近不規則に点滅するようになり交換ついでに中身を調べてみました。

(仕様)

E17サイズミニLED電球、電球色で40W相当の明るさ。寿命4万時間です。消費電力はカタログ値4.3Wです。

(写真)

①全体分解図

LEDは10個(直列)アルミ製基板が

放熱用アルミケースにシリコングリスで

2個ネジ固定


②型番

銘板

株式会社大創産業

LED電球40W型相当

電球色100V4.3W


③回路基板

紙エポ片面基板

放熱の必要な電子部品は照明LEDのみ。




④回路調査

定電流制御IC(もどき)を使っていますがこのICの詳細は不明です。しかし、ネットには同様の分解記事がいくつかあり、その中に多分これに類似じゃねーかということでBP5131Sの情報がありました。しかしピン配置は左右逆転しています。

当ICの資料(ネット入手可能)によれば、もともとAC220V用に作られており、整流後のDC電圧は260V程度ある条件での使用のようです。従って電源100Vの条件では同じ明るさ要求に対して電流を多く流す必要があり、電流検出用抵抗は小さくしてあるのだと思います。基準電圧は600mV(実測動作550mV)で同じという制約です。

⇒回路の詳細は添付の下資料参照

⑤不規則なパラパラ点滅の原因は?

整流回路の平滑コンデンサ(12μF)は105℃用ですが実測が若干小さい10μFですが問題なし。ドライヤーでの回路全体の温度試験でも影響なし。

不規則に点滅する現象が起こったり起こらなかったりすることの原因ははっきりしませんでした。残された部分はICです。内部に若干の制御回路(温度補償、初期スタート?)をもっている様ですが、全体の電源はD端子(LEDカソード接続)から確保しているためこれが当初設計である220V使用から100V使用にしたことで、電流増加と電圧低下などによるなんらかの無理(内部回路へのバイアス電流供給が限界に近いなど)が生じているような気がします。これが経年のストレスで動作が不安定化したのではないかと思われます。

まあしかし、LED電球はすごいですね、従来の10分の1の電力で同等の明るさを提供するわけですから省エネ効果バツグンです。これを中国は50円もしないコストで量産しているのです。これでは日本製のLED電球は勝てませんね。画期的な製造技術が必要です。回路一体型印刷式壁紙照明とかね。製造コスト10円/㎡。





2023年8月9日水曜日

原野開拓やってます

 岐阜県のある高原(標高1000m弱)に原野を購入しました。ここを開拓して畑にしようと計画中です。

ほぼ平坦地ですが、50年前に別荘地として販売されましたがその後ほったらかしで売りに出ていました。低木やらつる植物が生い茂っています。周囲も同様な原野ですが、近くには学校、パン工房、ペンション、スーパー、コンビニや郵便局があるところで、生活には困らないと思いますがしかし原野です。購入した面積は200坪でそれほど広くはありませんが、自家用の畑には十分です。

原野開拓は初めてです。エンジン式の草刈り機程度があれば十分かと安易な考えでやってみると大間違い。そんなもの一部でしか使えません。主力はノコギリ、鉈、チェーンソーです。さらに地下に広がる根っこやつるを掘り出す必要があり、結局、2トンのユンボをレンタルして使いました。さらに、多量に出たゴミ(草木)の始末が必要です。乾燥してマッチ一本というわけには行きません。消防自動車がくるからやめてくれと地元の人に言われました。普通は産廃業者に依頼してどこかに廃棄してもらうみたいです。

そういう処理も含めて専門業者に伐採整地を依頼するのが普通のようですが、費用は300万円くらいかかるみたいです。自分でやれば実費50万もかかりません。

そこで草木のゴミは堆肥にして土に戻すことを考えました。隅っこに山積みして自然に分解するには数年かかるでしょう。量を少なく早く分解させるには細かくすればいいだろうと考えシュレッダーを使うことにしましたが、家庭用の電動おもちゃではダメです。大型のものはレンタル料金も高く、結局、エンジン式シュレッダーを購入するのが安上がりと判断しました。

といった具合で1年がかりで毎週通って開墾作業しています。

2022年10月 伐採初期

伐採途中

伐採がほぼ終了し伐採ゴミがたくさん出ました。木の根の伐根が必要です

まだ地面の下にはびっくりするほどの根っこやつるがあります。
ユンボで地面を30cm程度削り取り、地下の根っこを取り除きます。
松を伐倒し根を撤去しました。
木の枝はシュレッダーで粉砕しました。根っこは廃棄、5cm以上の太い枝は燃料に確保。

まだ先が長いです。あと一年以内で畑にしたいです。