2022年4月15日金曜日

ガス給湯器の故障修理


 家で使っている’ガス給湯器’はすでに購入後13年です。最近エラーコードが表示され、お湯が出なくなる現象が頻発するようになりました。その都度電源OFFして再投入で対処していましたが頻度が増加したため対策することとします。

故障コード: 722 ふろ疑似炎検知  対応:運転スイッチを一旦切って再操作

製品: ノーリツ GT-2450SAWX 2009年4月製造

 

カバーの裏側ですが、グラスウールの一部が溶けています。


内部の様子ですが、上の写真(左右逆対応)の溶けた部分に対応するのは点火装置と火炎検知部の電極部分です。
拡大すると、点火回路(右側の黒い高電圧発生装置)から出ている電極の樹脂カバーが溶けています。炭化して黒くなっています。青いケーブルにつながった火炎検知電極のコネクタカバーも黒くなって溶けています。炎ガスに流れる微弱な電流を検出する方式だと思いますが、内部抵抗が数MΩと高いため、経年の汚れによる漏れ電流で誤動作するようです。特に今回のようにトラッキングによる炭化が問題です。場合によっては発熱、発火から火災にいたるでしょう。写真では良く見えませんが、青いケーブルのコネクタ被覆が溶けて金属ケースにブリッジしており、多分これが大きな絶縁不良、漏洩電流増加、誤作動の原因でしょう。

ほこりを除去し、アルコールで周囲を清掃、溶けた樹脂はニッパーでカットしてきれいにしました。


又、カバーの裏側のグラスウールも溶けて垂れ下がり点火部に接触している様子のため、きれいにカットしました。
  

以上の処置をしてカバーをもどし、復帰させました。しばらく様子見です。

雨が降ると特に調子が悪かったですが、なおったでしょうか?

以上


(その後)

現在2024年3月21日 まだ動作しており現役です。ただし、ごくまれに同じエラーで停止しますが頻度は少ないので気にしていません。

まだ15年です。近所のガス屋さんが、そろそろ交換したほうがいいよとアドバイスしてくれます。

これからの時代、物を大切にし修理して使う世の中になるでしょう。そのための訓練。








2022年3月8日火曜日

TESCOM ヘアドライヤー修理

 超久しぶりに投稿します。

奥さんの使い古しのヘアドライヤーがついに熱風が出なくなったとのことで、分解修理しました。機種は TESCOM  650W マイナスイオン付きヘアドライヤーです。

今までの修理経験から見た故障内容と対応は以下の通り。

(1)電源コード接続部のトラブル

   コード折り曲げ部分の断線(本体の回転接続部、コンセント接続部)

   回転スリップリングの接触不良⇒直接配線

(2)内部温度ヒューズの溶断(風出口を塞ぐなどで異常加熱?)

   溶断ワイヤ配線で交換不能のため、エイヤーで接続する

(3)操作スイッチの内部不良

   コンタクト部分がススで黒くなって接触不良

   コンタクト部スプリングのへたりによる接触不良

   ⇒ スイッチを分解しないと修理できない。通常スイッチ部品の交換が

     必要ですが、カシメを除去してエイヤーで内部修理(接触部クリーニング)

今回の故障はスイッチ部の接触不良(二段階目がONせず温風が出ません)です。



上の写真の黒い箱がスイッチで今回はこのスイッチが接触不良。
分解して接点清掃(ヤスリ)、板バネ調整)
(参考)マイナスイオン発生器は、黄色い円筒状の部品。AC120VからDC2.2~3KVを
発生し、風の出口で放電させてマイナスイオンを発生させているとのこと。この部品のメーカーは中国SUNYOUのNegative ion generator



全体の分解写真



参考までに回路図を載せます。今回スイッチの2の接点が接触不良でした。
以上