日立製電気掃除機(紙パック式)の修理
紙パック式の古い掃除機を事務所の床掃除に愛用しています。すでに32年の年代物ですがついに決定的(接触不良の様子でモーターが回転したり停止したりする)に壊れました。そこで修理です。これまでに、樹脂部の亀裂や手元操作スイッチ部の樹脂割れなどは応急手に修理し、それなりに使えていましたが今回は決定的で分解修理しました。
1.製品
日立、CV-502Y型・・・・93年 7-12月製 すでに32年です!
紙パック式、1000W で結構強力に吸引するので気に入っていました。
最近はやりのおもちゃみたいなサイクロンなんとかの掃除機は使いにくい。
やはりこの紙パック強力吸引掃除機が一番です。
2.分解
ホース接続をはずし、紙パックホルダを樹脂ケースごと取り出し、コードは内部に収納。 ネジは4か所、プラスドライバではずす(2個は上面のホルダ内、2個は裏側)。
上面カバーが簡単にはずれます。モータも持ち上げるのみ。固定無し。
3.回路調査
トライアックでモータ回転を制御する一般的な回路です。
トライアック基板はモータ吸い込み口の全面にとりつけ空冷しています。
安全回路は、全体のヒューズ15A、コンデンサ用ヒューズ0.3A、モータ本体に取り付けた温度ヒューズです。これらの異常はないです。配線もしっかりしており断裂などありません。
4.故障の可能性は?
(1)コントロールスイッチ(リニアボリューム)から内部基板までの接続
ホース接続部に回転摺動部・・・・・・清掃、問題なし
(2)コードリールの回転接続部の摺動部・・・・問題なし
(3)モータブラシ、整流子・・・・問題なし
カーボンブラシ・・・まだあと10年(?)使える長さがある
(4)コントロール基板・・・・はんだクラックあるかも?
ルーペで良ーく観察するとはんだ付けランド部にヘアクラックあり。
全て再度はんだ付けし直しました。
5.修理結果
OKです。いろいろ掃除機を動かしても停止しません。素直に起動して速度コントロールもスムーズです。
6.感想
さすが、日立製と思う作りでした。使う頻度にもよりますが、32年間でもモーターは異状なく回りました。一番のネックははんだ付け基板でした。はんだクラックはリード径の太い部品のランドで起きやすいですね。32年もたてば問題が発生するのでしょう。
最近の電化製品は、しっかりと10年くらいで寿命がくるようにきゃしゃに作られていると聞きました。資源保護、ゴミ防止かあるいは金儲け優先か? 少々高くても長もちして修理しやすい電化製品がこれからは重要だと思います。地球環境を守りましょう。
以上