3年ほど前にダイソーで買った口金サイズE17のミニLED電球をトイレで使っていましたが、最近不規則に点滅するようになり交換ついでに中身を調べてみました。
(仕様)
E17サイズミニLED電球、電球色で40W相当の明るさ。寿命4万時間です。消費電力はカタログ値4.3Wです。
(写真)
①全体分解図
LEDは10個(直列)アルミ製基板が
放熱用アルミケースにシリコングリスで
2個ネジ固定
②型番
銘板
株式会社大創産業
LED電球40W型相当
電球色100V4.3W
③回路基板
紙エポ片面基板
放熱の必要な電子部品は照明LEDのみ。
④回路調査
定電流制御IC(もどき)を使っていますがこのICの詳細は不明です。しかし、ネットには同様の分解記事がいくつかあり、その中に多分これに類似じゃねーかということでBP5131Sの情報がありました。しかしピン配置は左右逆転しています。
当ICの資料(ネット入手可能)によれば、もともとAC220V用に作られており、整流後のDC電圧は260V程度ある条件での使用のようです。従って電源100Vの条件では同じ明るさ要求に対して電流を多く流す必要があり、電流検出用抵抗は小さくしてあるのだと思います。基準電圧は600mV(実測動作550mV)で同じという制約です。
⇒回路の詳細は添付の下資料参照
⑤不規則なパラパラ点滅の原因は?
整流回路の平滑コンデンサ(12μF)は105℃用ですが実測が若干小さい10μFですが問題なし。ドライヤーでの回路全体の温度試験でも影響なし。
不規則に点滅する現象が起こったり起こらなかったりすることの原因ははっきりしませんでした。残された部分はICです。内部に若干の制御回路(温度補償、初期スタート?)をもっている様ですが、全体の電源はD端子(LEDカソード接続)から確保しているためこれが当初設計である220V使用から100V使用にしたことで、電流増加と電圧低下などによるなんらかの無理(内部回路へのバイアス電流供給が限界に近いなど)が生じているような気がします。これが経年のストレスで動作が不安定化したのではないかと思われます。
まあしかし、LED電球はすごいですね、従来の10分の1の電力で同等の明るさを提供するわけですから省エネ効果バツグンです。これを中国は50円もしないコストで量産しているのです。これでは日本製のLED電球は勝てませんね。画期的な製造技術が必要です。回路一体型印刷式壁紙照明とかね。製造コスト10円/㎡。
