家で使用していた電気アンカが通電しても暖かくならなくなりました。分解して原因を調査しました。
製品: 大阪ブラシ株式会社製 EC028 100V 4A
使用前に通電してアンカ内部の液体を熱くして使用するタイプです。
湯たんぽに湯を入れる代わりに自分で電気加熱して熱くする方式です。
します。
本体はビニールのような袋で内部に液体が入っています。
通電用のプラグを外した接続口は3Pの電極です。
袋の中を見ます。プラグ部分を切り抜きます。
塩分と酸化鉄の粉末のようなものが入った液体です。放置すると分離します(上)
この液体は通電できます。1cm四角のアルミ電極を2cmほど離して通電すると15Vで約0.4A流れます。全体の回路図です。
ちょっと見にくいですが、袋の中で2カ所に分離された電極でこの液体に通電し、加熱するようです。交流100Vを直接印加しています。液体が過熱して所定温度に達すると、バイメタル式のサーモスイッチが作動(75℃)して通電が切れます。同時にLEDが点灯します。通電中はブザーが鳴動します。
故障の原因ですが、使用していると過熱にかかる時間が長くなり、最後には過熱できなくなるということで、加熱電極を見てみると黒く変色した固形物が堆積して、通電しにくくなっているようです。つまり、なんらかの析出物が堆積して電気抵抗が増加し液体に通電しなくなり過熱できなくなるということのようです。これが寿命要因と思われます。
通電電極をクリーニングすればしばらくは回復すると思われます。しかし今回はビニール袋を切り裂きましたので、復帰不能です。
以上